【高齢出産】4BCの6日目胚盤胞で妊娠⇒出産した話【体外受精/低グレード】

産まれたての赤ちゃん 01.不妊治療・妊活
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2022年4月から始まった不妊治療の保険適用により、体外受精を検討・選択する方は増えているのではないでしょうか。
しかし、体外受精に進んだからと言って、全員が妊娠率の高い、質の良い受精卵を得られるとは限りません。

私が初めての採卵で得られたのは、4BCというグレードの低い卵1つでした。
今回は、私自身の採卵~妊娠に至るまでの体外受精経験を紹介できればと思います。

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体外受精の基礎知識

体外受精ってなに?

精子と卵子を採取したうえで体外で受精させ(シャーレ上で受精を促すなど)、受精卵として子宮に戻して妊娠を図る技術のことを言います。
基本的には1回で多くの卵子を採取するため、毎日の薬や注射など、女性に負担のかかる治療を行っていきます。

体外受精のおおまかな流れ

  1. 卵巣刺激(排卵誘発)
    通常卵子は28日ごとに1個しか成熟しません。
    体外受精の際は可能性を少しでも増やすため、複数の卵子が育つように飲み薬注射で誘発を行っていきます。
  2. 採卵・採精
    卵子が良い具合に成長してきたタイミングで、病院にて卵子を採取します。
    また、採取後はすぐに受精をさせられるよう、採卵日当日に夫に精子を用意してもらい、病院へ持っていきます。
  3. 受精
    採卵した卵子と、元気のある精子のみを同じシャーレに入れ、受精を促します。
  4. 胚培養
    受精した卵が子宮に戻して着床できる状態まで成長(細胞分裂)するよう、培養士さんが培養します。
  5. 胚移植
    培養された卵(成長段階により、初期胚胚盤胞の2種類があります)を子宮に戻します。
  6. 妊娠判定
    胚移植後9日~2週間程度で、血液検査もしくは尿検査にて妊娠判定を行います。

採卵について

初めての採卵(2021.7.10)

採卵時年齢34歳
卵巣刺激方法アンタゴニスト法
採卵数5個
受精数5個
初期胚1個(Day3 グレード5)
胚盤胞1個(Day6 4BC)

初めての採卵は採卵数5個、胚盤胞までたどり着けたのはたったの1個でした。
アンタゴニスト法なら通常10個程度採卵、2-3個は胚盤胞になるはず、と聞いていたので、胚盤胞が1個しかできなかったことは純粋にショックでした。
初期胚はいわゆる不良胚と呼ばれるグレードで、単体ではあまり使われないレベル。
唯一できた胚盤胞も、病院によっては移植させずに廃棄されるレベルの4BC。(グレード別妊娠率については、こちらの記事をご覧ください)

しかも、この時の採卵、ものっっっっっっっすごく痛かったんです。
痛すぎて病院のベッドで1時間ほど寝かせてもらい、タクシーでなんとか帰宅し、その後1日自宅のベッドから起き上がれませんでした。
(2回目の採卵時はそんな痛みはなかったので、医療ミスで変なところを傷つけたのでは、と思っています。。。)
それだけの苦痛を味わったにもかかわらず、得られた結果が伴ってくれなかったことに愕然として、涙が出そうになったことを覚えています。

それでも1個は凍結保存できたのだからと自分に言い聞かせつつ、子どもは2人作る予定だったので、今回の胚盤胞をすぐに移植することはせず、2回目の採卵に挑むことになりました。

2回目の採卵(2021.12.21)

採卵時年齢35歳
卵巣刺激方法ショート法
採卵数6個
受精数4個
初期胚1個(Day3 グレード4)
胚盤胞2個(Day5 4AB, 4BB)

1回目の採卵から2回目の採卵までに半年弱期間が空いてしまっていますが、実はこの間自然妊娠していました。
タイミング法6回、人工授精6回とずっと結果が出ていなかったのに、何故か採卵準備で低用量ピルなど諸々の薬を服用している間に自然妊娠をするという・・・なんとも不思議な話です。
結局妊娠6週頃で心拍確認できず出血が始まり流産となってしまいましたので、子宮内が空になるのを待ち、2度目の採卵を行いました。
(妊娠⇒流産のお話はこちらの記事をご覧ください)

2回目の採卵は前回よりは成績が良く、グレードの良い胚盤胞2つを得ることができました。
(初期胚は相変わらず単体では使えないレベルですが・・)

合計3回のチャンスを得られたので、ここで初めての移植を決意しました。

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胚移植について

初めての胚移植(2022.1.25)

2回目の採卵からおよそ1か月後、初めての胚移植を行いました。
胚盤胞は3つあるのでどれから先に移植するか悩みましたが、好きな食べ物は最後まで取っておきたい派の私は、一番グレードの良い胚盤胞を残し、良くない4BC胚盤胞から移植することに決めました。

移植当日、採卵のように痛みがあるものなのかドキドキしながら病院へ行きましたが、驚くほどあっさり終わりました。
時間にして5-10分ほどだったかと思いますが、特に痛みもなく移植作業は完了し、そのまま帰宅しました。

結果判定(2022.2.3)

胚盤胞移植から9日目となる日、血液検査にて妊娠判定を行いました。
判定基準としては、hCGと呼ばれる値が50以上で妊娠となります。

私の結果は、hCG199で無事妊娠していました
帰宅してからいろいろ調べたところ、199は比較的良い値のようで、妊娠継続率も高いとのことで、ほっとしたのを覚えています。

妊娠継続率 計算ツールにて計算

妊娠について

妊娠の徴候はあった?

実は今回、妊娠判定する前の段階でなんとなく「妊娠しているんだろうなぁ」と感じていました。
私の場合1つだけ妊娠時に来る異変があるようで、それは「胸を圧迫すると痛い」ということでした。

この症状は普段生理などでは感じたことがなく、1回目の妊娠のときに初めて痛みを感じ、今回2回目の妊娠で再度感じることができた痛みでした。
どちらも、寝転がっている夫の上にうつ伏せで乗っかろうとしたところ「あれ、胸が痛い・・」となり、気づいた形です。

他の人にも当てはまるかどうかはわかりませんが、どなたかのご参考になれば幸いです。

妊娠検査薬は反応した?

病院での血液判定の数日前、胸の痛みが出てからすぐに妊娠検査薬を試しましたが、残念ながらまったく反応しませんでした
血液検査当日の朝に試してみて、うっすら陽性が出たような出ていないような、といった程度です。

ちなみに、あまり参考にならないかもしれませんが、排卵検査薬は陽性でした。

排卵を予測するLH(黄体形成ホルモン)が、妊娠時に分泌されるhCG(ヒト絨毛性コナドトロピン)というホルモンと性質が似ているため、妊娠時に陽性反応を示すことがあるそうです。
妊娠検査薬では反応しなかったにも関わらず排卵検査薬では陽性が出たという事は、排卵検査薬の方が反応が敏感なのかもしれませんね。

その後の経過について

5週目で胎嚢確認、6週目でうっすら心拍確認、7週目でしっかり心拍確認、、と順調に進んでいき、高齢出産のためダウン症検査でNIPTも受けましたが、そちらも陰性という結果でした。
そして2022年9月、37週5日で無事に出産しました!
予定より少し早かったものの、赤ちゃんも健康です。
出産は大変でしたが、本当によかったです。
出産については後日また詳細をご紹介できればと思います。

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4BC胚盤胞というグレード

今回私はDay6 4BCグレードの胚盤胞を移植し、幸運なことに妊娠・出産するに至りました。
4BCはグレードとしてはあまり良くないので、移植を躊躇われている方もいらっしゃると思います。
ただ、4BCの胚盤胞でも、妊娠率は30%以上あるんです。(グレード別妊娠率については、こちらの記事をご覧ください)
タイミング法や人工授精の妊娠率が10%に満たないことを考えると、4BC胚盤胞の妊娠率は非常に優秀です!
グレードが低い胚盤胞しか得られずに悩んでいる方も、この記事を読むことで少しでも前向きに希望を持ってもらえたら幸いです。

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