赤ちゃんを産むと、世の中では大前提が母乳育児になっていて、やむを得ない理由で母乳育児ができない人だけが粉ミルクでの育児、といった風潮がありますよね。
我が家は母乳と粉ミルクそれぞれのメリット・デメリットを話し合った結果、母乳はあげずに完全ミルクで育児をすることを選択し、生後11カ月で無事に卒ミルクしました。
今回は完全ミルク育児を選択するに至った理由と、実践してみた結果についてご紹介していきます。
世の中ではどっちが多い?母乳派orミルク派or混合派
そもそも日本では母乳かミルク、それとも混合か、どのタイプでの育児が多いのでしょうか?
データは少し古いですが、厚生労働省の調査によると、母乳育児と混合育児が半々で圧倒的多数、粉ミルク(人工栄養)での育児をしている人は少数派のようです。

驚いたのは、昔と比べて母乳育児の割合が増加していて、粉ミルク育児は減少していたということ。
昔よりも現代の方がミルクの開発が進んで質が向上しているため、ミルク育児を選択する人は当然増えているだろうと思っていたのですが、逆でした・・・!
ミルク育児にした理由
「本当は母乳で育児したかったんだけど、体調的理由・精神的理由などで粉ミルク育児になりました」と言うご家庭は少なからずありますよね。
我が家は最初から粉ミルク育児を希望し、わざわざ母乳を止める薬を飲み、完全ミルク育児にしました。
もしかしたら少数派かも・・・?
完全ミルク育児にした主な理由は次のとおりです。
夫婦ふたりで対等に育児をするため。
我が家は夫婦一緒に1年間の育児休業を取得しています。
夫婦間での育児内容には極力差が出ないようにしたかったのですが、母乳育児だと夫が授乳できない!と思い、完全ミルク育児を検討しました。
2人目の不妊治療を早く再開したいから。
第一子は体外受精で授かったのですが、まだ戻していない胚盤胞が2つ凍結保管されている状態です。
我が家の家族計画ではもう一人作る予定でして、年齢的になるべく早く二人目のチャレンジをしたいと思っています。
母乳育児だと排卵が再開されるのが遅くなる傾向にあるとのことだったので、やはり完全ミルク育児がいいのかなという気持ちが強くなりました。
自分自身(妻)のため。
あまり理由としては聞かれない(言いづらい?)ことですが、私はこの理由も非常に大きかったです。
私自身がストレスなく日々を過ごしたい!と言う思いから、完全ミルク育児を決めました。
- 好きなだけお酒を飲みたいから。
母乳育児だと、お酒を飲むにしても次の授乳時間を考えながら飲まないといけないですよね。
私には無理だと思いました。。
胸の形が崩れるのが嫌だから。
真実なのかどうかはちゃんと確認できていないのですが、形が変わるという話をよく聞きます。
これ以上スタイルが崩れるのは精神衛生上よくないと思いました。
授乳を気にしない服を着たいから。
母乳となると、外出時に授乳しやすい服を考えないといけなくなってしまうと思います。
妊娠期間で我慢した分、出産後は何も考えずに好きな服を着たい!と思いました。
乳首が切れたり乳腺炎になったり、おっぱいトラブルが嫌だから。
これ、よく聞きますよね。
妊娠・出産で十分に頑張ったと思っている自分としては、もうトラブルに悩まされるのは嫌でした・・!
単純に、赤ちゃんに乳首を吸われるのが嫌だから。
実際に吸わせていないので断言はできませんが、自分の子どもであっても、乳首を吸われることを想像すると嫌悪感がすごくて・・
私には耐えられない!と思いました。
もしかしたらD-MER(不快性射乳反)なのかもしれません。
最後の理由だけだいぶ長くなってしまいました。。
「母親なのに自分のことばかり考えるなんて!」と思う方もいるかもしれません。
が、私は赤ちゃんが生まれたからと言って、自分の生き方を不自由にする必要はないと思います。
特に、母乳育児をせずにミルク育児になったからと言って、赤ちゃんが死ぬわけでも、障害になるわけでもないんです。
ミルクで育った赤ちゃんも、立派な大人になっています。
それなら、お母さんもストレスなく育児を楽しめた方が良いと思いませんか?
そんな考えから、我が家では完全ミルク育児という選択を取ることになりました。
ミルク育児のメリット
誰でも赤ちゃんに授乳できる
ミルク育児にすることで、母親だけでなく、夫でも祖父母でも赤ちゃんのお世話ができるようになります。
そのため、3時間おきの授乳が必要な新生児期でも、母親はたっぷり睡眠時間が取れ、心身ともに休めることができます。
急な仕事や用事で誰かに預けなくならなければならなくなったときも、哺乳瓶での育児に慣れていれば安心ですね。

息子は生後5か月頃から保育園の一時預かりでお世話になることがしばしばあったのですが、ミルク育児だったおかげで保育園でも戸惑うことなくミルクを飲んでくれました!
巷でよく聞く「哺乳瓶拒否」もなく、外出時もいつでもどこでもミルクを飲ませられるのでなんの不安もなくお出かけすることができました。
ミルクをあげた量がわかる
母乳だと、赤ちゃんは実際にどのぐらいの量を飲んでいるのか?足りているのか?など、気になってしまうと思います。
ミルクなら何mlあげたかが明確にわかるので、授乳の目安にしやすいです。
おっぱいトラブルと無縁の生活ができる
乳首が切れてしまったり、おっぱいが張ってカチカチになってしまったり。
母乳にはおっぱいトラブルがつきものです。
ミルク育児にはおっぱいトラブルはありません。
母親の制限がなくなる
母乳の場合、お酒や薬、カフェインなど、母親にはさまざまな制約が伴います。
ですが、完全ミルク育児ならそれらの制限・制約を気にすることなく、妊娠前と同じような生活に戻ることができます。
生理が早く戻る
これは人によってはデメリットかもしれませんが・・
ミルク育児の場合、母乳育児よりも早く生理・排卵が再開するケースが多くなります。
次のお子さんを早く作りたい人は、ミルク育児の方が可能性が高くなります。
ミルク育児のデメリット
ミルク代がかかる
当然ですが、ミルクを購入する費用が発生します。
母乳育児の人も母乳外来の受診費用や母乳パッド代などがかかるようですが、ミルク代の方が高くなる場合が多いようです。
ミルクを作る手間と時間がかかる
液体ミルクをあげる場合は別として、粉ミルクの場合だとお湯を沸かして粉をとかして、冷まして‥と言った工程が発生します。
あげるまでに5-10分程度かかるので、何回も繰り返していくとなかなかの時間になります。
また、哺乳瓶を洗う→消毒する、と言った手間もあるので、ミルクはなかなか面倒です。
外出時に荷物がかさばる
外出時は空の哺乳瓶とお湯を入れる魔法瓶、ミルクの粉など、持っていく荷物が多くなります。
外出時間が長くなればなるほど、荷物がかさばっていきます。
液体ミルクなら少しは荷物を減らせますが、液体ミルクに装着する乳首は必要なので、残念ながら荷物0という訳にはいきません。
災害時の備えが必要
地震や水害などで万一被災してしまった場合、母乳育児であれば特段の準備なく授乳が可能ですが、ミルク育児の場合そうはいきません。
万一に備えて、すぐに飲ませることができる液体ミルクなどをストックしておく必要があります。
母乳じゃなくて大丈夫?
栄養は足りる?
大丈夫です。
市販されているミルクは母乳をお手本に作られていますので、母乳の代わりとして使っても栄養は十分です。
参照:株式会社 明治 適切な栄養設計
愛情不足じゃない?
大丈夫です。
ミルク育児では愛情が不足するという話は、なんの根拠もありません。
授乳中に赤ちゃんと触れ合ったり見つめあったりは、ミルク育児でも母乳育児と同様に可能です。
ミルク育児なら母親以外も授乳できるため、赤ちゃんはたくさんの人と愛情をはぐくむことができます。

息子は親以外のたくさんの大人にお世話してもらう日々を送り、そのおかげかまったく人見知りしない大人大好きっこに育ちました!
ミルクだと成長が遅れるのでは?
母乳で育つ子と比べ、ミルクで育った子は成長が遅くなるのでは、と心配になる方もいると思います。
まだまだ成長途中の我が子ですが、1歳1か月の現在に至るまで、ごくごく平均的な成長を見せており、心配事は特にありません。
バイバイも立っちも、リズムに乗って踊ることも上手です!
ミルク育児を実践した結果
我が子が産まれてから1年経ち、ミルク育児を実践した結果。
完全ミルク育児を選択して本当によかった!
というのが感想です。
理由のひとつは、ミルク育児にすることで、一番大変だった3時間おきの授乳時期にシフトを組んで夫と二人で赤ちゃんの世話をできたこと。
夜は夫が寝て私が面倒を見る→朝は私が寝て夫が面倒を見る→日中はふたりで一緒に面倒を見る
このような交代制での育児にすることにより、夫婦ふたりの時間も持て、それぞれのまとまった睡眠時間も確保でき、ストレスなく育児に臨めました。
そのおかげか、産後は夫婦仲が悪くなるケースも多く聞く中、我が家は妊娠前から変わらず夫婦仲安泰で過ごせています!
交代制での育児のほか、やはり私自身がお酒などを我慢せずに過ごせているため、ストレスが溜まりづらい、ということもあると思います。
保育園や祖父母に預けることもスムーズにでき、たくさんの人から愛情を受けて育つことができました。
そんなこんなで我が子は11か月でミルクを卒業。
1歳1か月の現在は離乳食完了期でモリモリご飯を食べています。(ちょっと寂しい…)
ミルク育児を完走した結果の感想は、「完全ミルク育児の選択は大正解」でした!
まとめ
世の中では母乳神話と言われるように、母乳を推進する風潮が非常に強いです。
確かに母乳の方が優れている点はたくさんありますが、一方でミルクの方が優れている点もあります。
また、大人になってしまえば、母乳で育った人とミルクで育った人に明確な差はありません。
それならば「やむをえない理由」がなかったとしても、母親・父親の考えによってミルク育児を選択しても良いのではないでしょうか。
大事なのは、赤ちゃんが楽しくミルクを飲める方法を選択することだと思います。
無理に母乳育児をしても、母親が苦痛を感じながら授乳していたら、きっと赤ちゃんに伝わってしまいます。
母乳育児に不安を感じている妊婦さんや、今現在辛い思いをしているけどミルク育児に罪悪感があるお母さんがいたら、この記事を読むことで少しでもミルク育児を選択する勇気を持ってもらえたら嬉しいです。
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