もうすぐ赤ちゃんに会えるというタイミングになってくる妊娠後期。
赤ちゃんと会うのが楽しみな反面、夫婦ふたりきりの生活があと少しになってしまい、寂しい気持ちも出てきたりしますよね。
夫婦最後の思い出に旅行に行きたい!と思う人も多いはず。
一般的に妊娠後期での旅行は推奨されていないようですが、あくまで自己責任であれば、ダメということはありません。
今回は私が実際に妊娠33週、9か月のときに7泊8日の北海道旅行に行ったお話をご紹介していきます。
妊娠後期の体調は?
妊娠後期はどんな身体になっているでしょうか?
この時期になると、子宮がみぞおちあたりまで広がってくるため、胃が圧迫されて、つわりや胸やけなどの症状が出る場合があります。
また、歩いている時や階段の上り下りの時などに動悸や息切れが激しくなることも。
ほかには膀胱を圧迫されることによる頻尿・尿モレや、腰痛なども出てきます。
人によって症状の程度に差はありますが、お腹が大きくなってくる時期なので、動きづらくなるのは間違いないです。
妊娠中に旅行へ行くリスク
妊娠中に旅行へ行った場合のリスクとしては、次の事柄が挙げられます。
- 旅行先で無理をしすぎて、身体に負担をかけてしまう
- 後期つわりや息切れ、腰痛などにより、旅行を楽しめない可能性がある
- 万一何か起きた時にかかりつけの病院へ行くことが難しい
妊娠前とまったく同じように旅行を楽しむのは難しそうです。
気をつけたこと
私が旅行に行くにあたって気をつけたことは、次の3つです。
- 無理をしない。いつも以上に自分の身体の変化に気をかける
⇒移動中や観光中、少しでも身体が辛く感じたらすぐにベンチに座るなどして休憩するようにしました。
妊娠後期はお腹も張りやすくなるため、とにかく身体には極力負担をかけないよう気をつけました。 - なるべく自分が動かなくて良いアクティビティを中心に計画する
⇒妊娠前と同じように動くとすぐに息切れしたり、お腹が張ってしまうため、歩き回らなくてもできるアクティビティを楽しみました!
遊覧船やボート、人力車、○○製作体験などは妊娠後期でも無理なく楽しめると思います。 - 行先となる場所の病院を調べておく
⇒万一何か起きたときにすぐに病院へ行けるよう、現地の産婦人科はピックアップしておきました。
夜間・救急対応の病院も調べておくと安心ですね。
移動手段は?
個人的には、自分が楽な姿勢(人にお見せできないような体勢も含む)を取ることができるのと、自分の体調にあわせて適時休憩を入れたりすることができるため、車での旅行がおすすめです。
妊婦の身体には非常に良い移動手段だと思います!
7泊8日の旅行行程ご紹介
妊娠後期に私が行った旅行は、7泊8日で少し長めの日程でした。
最初は関西方面へ行こうと思っていたのですが、あいにく旅行期間では関西方面がずっと雨予報だったため、北海道へ目的地を変更しました。
妊婦はあまり活発なアクティビティを楽しむことができないため、グルメ堪能を中心とした旅で楽しみました。
1日目:自宅~宮城県
まずは宮城に向かって自宅を出発。
神奈川の自宅から向かったのですが、日中の首都圏内の道路は混雑することが多いため、夜に家を出て空いている道を移動し、深夜にビジネスホテルへチェックインしました。
この日は移動だけで終了。
2日目:宮城県~青森県
朝、ホテルをチェックアウト後にまずは松島へ。
日本三景のひとつで景色が素晴らしく、また、牡蠣も美味しい松島。
個人的にはかなり好きな観光地なのですが、この日は生憎の雨。
普段は観光客で賑わっているお土産物やさんも、海鮮焼きのお店もガランとしていました。
一応松島に来たということで焼き牡蠣を食べ、その後ランチで松島海岸駅前にある牛タンで有名なお店に行き、牛タン定食をいただきました。
牛タンと言えば仙台ですが、同じ宮城県だからかお店が良いのか、とっても美味しかったです!
あのお店はまた行きたい。

ランチのお店:牛たん 赤間
食事のあとは青森へ移動。
この日も5時間ほどの移動となりましたが、徒歩はほとんどなかったので特に疲れることもなく青森にたどり着くことができました。
ここではけっこうしっかりとしたホテルへチェックイン。
フロントにはねぶたが飾ってあったり、寅年だったので寅が飾ってあったりとなかなか豪華でした。
蛇足ですが私も息子も、『五黄の寅』産まれです。
36年に1度巡ってくる強運の年なんだとか。
私自身は強運を実感したことはありませんが、息子にはいい運勢がついてくれるといいなぁ。

3日目:青森県~北海道・函館
3日目は早朝に宿を出て、恐山の観光へ。
恐山は「日本三大霊山」に数えられており、死後の世界や地獄との結びつきが強い山として知られているらしいです。
名前は少し怖いですが、パワースポットとしても有名な場所で、全国各地から観光客が来ています。
いざ足を踏み入れてみると、とても広大で、けれど静かで、不思議な空気が漂う場所でした。
ちょっと立ち寄るぐらいの気持ちで行ったのですが、意外と広く、歩いている途中で息切れしはじめてしまいました。
妊婦って辛い。。。
歩調をゆるめ、ゆっくりと歩くことで観光を楽しむことができました。

日本三大霊山:恐山
恐山観光のあとは本州最北端の地「大間」へ移動し、ランチで大間の本マグロをいただきました。
道中トラブルがあり到着が遅れてしまったためかなり急いで食べるはめになりましたが、やっぱり本場のマグロは違う!美味しい!!
妊婦の方もそうでない方も、一度は大間で本マグロを食べてみることをお勧めします。

大間の本マグロを楽しめるお店:まぐろ長宝丸
本マグロを堪能したあとは、あわただしくフェリー乗り場へ。
大間から函館まで、フェリーでしばしの海の旅を楽しみました。
あまり長時間だと万が一何があったらと怖かったのですが、大間から函館までなら90分で到着するので安心して乗船することができました!
短時間であれば、フェリーおすすめです。

90分で大間から函館へ:津軽海峡フェリー
さて、船に揺られて北海道の地・函館に上陸。
少しずつ陽が傾いてきていましたが、近くの五稜郭も観光できました。
五稜郭タワーの中に書いてある土方歳三の歴史について、ひたすら読み続けてしまいました。笑
歩く距離は少なくても、立ちっぱなしなだけでもやっぱりちょっと疲れてしまう、それが妊婦。
ちょくちょくベンチで休憩しながら楽しみました。

夜は函館と言えば!の、らきぴへ。
みなさん、らきぴはご存じでしょうか。
ボリューミー&めちゃめちゃジューシーでとんでもなく美味しいバーガー屋さんです。
函館を中心に道南エリアで店舗を構える「ラッキーピエロ」。略してらきぴ。
店内の装飾もなかなかにカオス(しかも各店舗で全然雰囲気が違う)で、店内の飾りを楽しむのもひとつです。
函館に行った際には是非一度は食べてみる&店内を覗いてみることをおすすめします!

函館のご当地バーガー:ラッキーピエロ
4日目:千歳・苫小牧~すすきの
4日目はまず支笏湖へ。
青い湖を眺めながら、風に吹かれていい気持ち。
妊婦でも疲れないアクティビティはないかなーと思っていたところ、ここ支笏湖では水上自転車が楽しめるとのこと!
一見不安定で危なそうな見た目をしていましたが、実際に乗ってみるとけっこう安定していて安心。
水上のアヒルボートは何回か乗ったことがありましたが、自転車は初。
ボートほど漕ぐ力も必要なく、楽に楽しむことができました!

支笏湖の水上自転車:ペダルボート
自転車のあとは観光船に乗車。
水中部分にも降りることができ、船の中から魚たちを観ることができました!
観光船に乗ったタイミングでは雨が降り始めてしまい、水中もにごってしまったのですが、何とか魚を鑑賞することができてよかったです。

支笏湖を存分に楽しんだあとは雨を避けるため千歳空港に移動し、お目当てのお店でラーメンランチ。
千歳空港には「北海道ラーメン道場」と名付けられた、名だたるラーメンの名店が軒を連ねるエリアがあります。
どのラーメンも美味しそうなのですが、私たちが今回向かったのはえびそばの「一幻」!
ラーメン道場の中でもけっこう人気があるお店で、行列ができていました。
とはいえ、ラーメン屋さんなので回転も速く、そんなに長く待つことなく入店ができました。
えびの出汁がきいていて、もうほんと最高。
北海道に行ったらまた食べたいと思います。(東京都心にも3店舗あります)

ラーメンの名店:えびそば一幻
えびそばで腹を満たしたあとは、千歳空港から15分ほどの距離にある、苫小牧の「ノーザンホースパーク」へ。
到着したときには雨は止んでいました。ラッキー。
ここではポニーショーや乗馬体験、元競走馬の見学などを楽しむことができます。
馬好きにはたまらない施設ですね。
残念ながら妊婦は乗馬NGとのことで夫だけが楽しみましたが、その他馬との触れ合いや馬車も楽しむことができて大満足です!
ディープインパクトのお母さん馬にも会うことができて、なんだかんだでけっこう楽しんでしまいました。

馬との触れ合い:ノーザンホースパーク
そして夜はすすきのへ行って晩御飯探し。
北海道と言えばラム。
ジンギスカンには飽きていたので、今回はラムしゃぶのお店へ行きました!
ラムの肉寿司やラム肉各種のしゃぶしゃぶなど、他では食べられないメニューがたくさん。
ラム肉は嫌いではなかったんですが、残念ながら私にはラムしゃぶが合わず。。
期待していただけに残念。
ただ、夫は相当相性が良かったようで、美味しいおいしいと大量に頬張っていました。
夫が満足できたみたいで何よりです。
好みは人それぞれなので難しいですが、ラム肉がお好きな方は是非ラムしゃぶに挑戦してみてください!

ラム肉をしゃぶしゃぶできるお店:ポッケ
5日目:札幌~小樽
この日は残念ながら終日雨予報。
屋外の観光を諦め、ゆっくりチェックアウトをしてからさっぽろテレビ塔へ。
もう何回も登っているテレビ塔ですが、登ると「あー、北海道に来たんだなぁ」と実感できます。
そこまで高さがあるわけでもないので、雨でも雲に隠されることなく札幌の景色を楽しむことができました。

札幌の景色を一望:さっぽろテレビ塔
ランチは札幌でスープカレー。
札幌と言えばスープカレー。
季節の野菜カレーにチーズトッピングを頼みましたが、これがまたうまい。
北海道は「○○と言えば」のグルメが多いので困ります。。

スープカレーのお店:SOUP CURRY KING セントラル
遅めのランチのあとは早々に小樽のホテルへ移動。
ホテルの中を探検しつつ、お部屋でゆっくりまったり過ごしました。
あまり歩きはないとは言え、ずっと外出していると多少の疲れは出てくるものですね。
この日ゆっくり過ごすことで、翌日の観光もしっかり楽しむことができました!
6日目:小樽~函館
6日目は曇りのち晴れ。
小樽には何度も観光に来ていますが、今回歩かずに楽しめるアクティビティを探したところ「青の洞窟クルーズ」なるものを発見しました。
小型ボートに乗って海へ出て、青の洞窟と呼ばれるスポットを鑑賞して帰ってくるアクティビティです。
自分は動くことなく素敵な観光スポットに連れて行ってくれるなんて、妊婦的には最高!と思い現地へ向かいました。
結果、個人的には本当に最高のアクティビティでまた次回乗りたい!と思ったのですが、一方で、妊婦にとってはけっこう負荷がかかるアクティビティなのでは・・?と思いました。
と言うのも、この小型ボート、けっこうスピードが出るんです。
そして海に出ると、波があるので上下の振動がすごい。
こんなにガタガタ揺れて、お腹の中の子どもは大丈夫なのか!?と心配になってしまいました。
(クルーズ後も元気に胎動を感じさせてくれたのでよかったです。楽しかったのかな?)
クルーズ中見た景色も青の洞窟も、どこも綺麗でそれ自体は本当に最高でした!

また、帰りのクルーズ中にはかっぱえびせんを配られ、かもめに餌やりもできました。
餌を取る瞬間のかもめの顔、こわっ。笑
人生で初めてかもめと接近することができて楽しかったです。

興味がある方は自己責任で是非トライしてみてください。
青の洞窟クルーズ:ツウセン
クルーズのあとは小樽の観光通りでお買い物を楽しみ、再び函館へ。
函館山の夜景はいつ見ても美しい・・・。
以前行ったときは風がかなり強く夏でも寒かったのですが、今回は天候穏やかで上着1枚羽織れば大丈夫でした。

函館山の頂上までひとっとび!:函館山ロープウェイ
夜景をめいっぱい楽しんだ後は、ホテルに戻るまでの間にあった横町へ。
観光地価格でまぁまぁしましたが、ご飯は美味しかったです。
酒が飲めないのが残念でしたが、飲んだくれたい旅行のときにお勧めです!

飲み屋が軒を連ねる:函館 大門横丁
7日目:函館~青森
函館の夜を満喫し、翌日は朝からフェリーに乗り、再び本州・青森へ。
桜で有名な弘前城を観光しました。
天守閣までちょっと歩かなければならないので、やっぱり妊婦には少ししんどい・・・。
とはいえ、せっかく来たのに天守閣を見ずに帰るのは嫌だったので、休憩をはさみながらたどり着きました。
頑張った末にたどり着いた天守閣は、思っていたよりも小さめサイズ。けれど達成感はありました!
いつかまた、今度は桜の季節に来てみたいものです。

桜が美しいお城:弘前城
弘前城のあとは、十和田湖で湖を鑑賞。
青森県と秋田県の県境をまたぐことができて、良い思い出になりました!
残念ながら天気が曇り&日暮れが近づいていたのであまり長い時間楽しむことができずだったので、またそのうちリベンジしに行きたいです。
十和田湖は紅葉時期が最高に綺麗らしいので、できればその時期に行きたいものです。

8日目:岩手~自宅
旅行最終日。
基本的には帰路につくだけですが、そのまま帰るだけは寂しかったので、帰り道の途中にある岩手サファリパークに寄りました。
いざサファリパークについてみたら、正直見た目のボロさにびっくりしました。
これまで行ってきた動物園は多少なりとも園内の外観にも気をつけ、綺麗な感じだったのですが・・・
岩手サファリパークは、いい意味で雑。
見た目とか全然気にしていなさそう。
いざ入ってみると、ライオンなど猛獣含む動物たちを間近に見ることができるサファリバスやゾウライド、サルとの触れ合いなど思いのほか楽しむことができ、いい意味で期待を裏切られました。
ちなみにサルは人懐っこい子たちもいて、腕をつかまれたり身体に登られたりしたのですが、サルの手って思っていたよりめちゃくちゃ柔らかくて小さい。
今思うと赤ちゃんの手のようでした。

ゾウライドについては、「妊婦がゾウに乗っていいのか・・・落ちたら大変なことになる・・・でも落ちたら妊婦じゃなくても大変なことになるだろうし、大丈夫かな」と葛藤はあったものの、チャレンジしてみました。
ゾウに乗るのは人生で初めてだったのですが、ゆったり歩くゾウに乗れて楽しかったです。
岩手近辺に旅行に行く予定がある方は、岩手サファリパーク、けっこうおすすめです。

天空のサバンナ:岩手サファリパーク
サファリパークを出たあとは、いよいよ自宅へ向かいます。
運転すること数時間、自宅に到着。
産前最後の長い旅が終わりました。
まとめ
感想
妊娠後期、9か月の時点でも充分に旅行を楽しむことができました!
思い返せばなかなか充実していたのでは、と思います。笑
実際に行ってあらためて実感しましたが、やはりこの時期の妊婦は、普段よりもずっと疲れやすいため長時間歩くような観光は辛くなってしまうと思います。
なるべく歩く時間を少なくしつつ、楽しめるアクティビティをめいっぱい楽しむ形にするのが良いですね。
夫婦ふたりきりの最後の思い出作りができ、個人的には心から「行ってよかった」と思っています。
ただし、あくまで自己責任。
途中で破水するかもしれないですし、急に胎内の赤ちゃんの元気がなくなってしまうかもしれません。
もしも旅行先で出産、となってしまうと、1週間近く帰れなくなってしまい、いろいろと大変になってしまう可能性が起きるリスクがあることを理解したうえで、無理のない旅行を計画してみてくださいね。
遠出が不安な方は近場でも
旅行にはどうしても行きたいけどやっぱり何かあったときが不安、という方は、かかりつけの病院へ1時間程度で行ける範囲の、近場での一泊二日旅行などを検討してみるのも良いかと思います。
普段あまり行くことはないけれど、目を向けてみると意外と良い旅行先が近くにあるかもしれません。
この記事を読んだ方が、悔いのないよう思い出を作り、気持ち新たに出産に臨んでいってもらえると嬉しいです。
ちなみに私はこの旅行のあと、妊娠10か月、臨月のタイミングでディズニーランドに行ってきました。
「旅行は不安だけど非日常を楽しみたい」と言う方にはディズニーリゾートもおすすめです。
興味がある方はこちらの記事も是非ご覧ください。
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